篠笛とは昔から日本各地の祭りや獅子舞など様々な音楽に使われてきた、日本人にとって親しみのある楽器です。
地域のお祭りや歌舞伎、長唄まで幅広く演奏されています。

Q.篠笛の音階ってどうなっているの？
篠笛は伝統的な製法が受け継がれているため音階の規定は穏やかで、同じ調子の笛でも竹の性質によって差があります。
1本調子が一番低く、1本毎におよそ半音ずつ高くなり、最も高い13本調子まであります。
また指穴が6穴と7穴の笛がありますが、同じ調子の笛であっても代用できませんので、ご注意ください。
他にドレミ音階に合わせて製作された唄用篠笛（東雲等）もございますので、西洋楽器と合わせて演奏することができるものもございます。

Q.簡単に吹けるようになりますか？
しっかりとした音、音程を出すにはある程度の練習が必要となりますが、コツをつかめばかなり早い段階から音を出すことができます。

Q.お祭りのお囃子で必要ですが、どれを買えばいいですか？
お囃子は地域により数多くの種類があります。現在使用されている篠笛の調子、穴の数を確認していただくことをおすすめしています。

Q.初心者にはどれがいいの？
初めての方は音の出しやすい6本調子、または7本調子がおススメです。


■用語解説

●獅子田：有名な笛職人の名前です。後に最高級の笛に付けられるようになりました。現在では藤巻の最高品質の笛につけられています。
※現在獅子田は大塚竹管楽器株式会社の商標登録となっておりますが、他ブランドでも獅子田の名称がついたものがございます。「紫水篠笛」、「紫山篠笛」、「光和篠笛」に関しましては商標を取る以前から使用されているため問題はございません。

●丸山：現在では獅子田以外の笛、特に普及品に多く取り付けられています。

●両巻：竹管頭部と管尻に2か所巻いている笛。現在では管尻部がデザイン上、2つに分かれているので3か所となっています。

●本重巻：両巻のほかに唄口と指穴の間に3か所と指穴ことに小巻してあります。本重に巻くことにより管の割れを防ぐとともに、音質を硬くする効果があります。

●半重巻：両巻と本重巻の中間の巻方です。

~ 大塚竹管楽器 ~
江戸末期に活躍した、篠笛づくりの名人「獅子田」。
大塚竹管楽器は、大正3年に、初代中村甚五郎が、その獅子田流笛師の新山氏に師事して以来、四代にわたり、獅子田の伝統に準じた篠笛製作を継承してきました。
そして今、私たち大塚竹管楽器の笛師は、日本全国に伝わる祭囃子や神楽の澄んだ音色、そして伝統文化を伝えていくため、篠笛一本一本に、 正直に向き合い、伝統ある獅子田の技術を守っています。

~ 大塚竹管楽器サイトより抜粋 ~
篠笛は、古来より庶民に親しまれてきた竹管楽器です。
村のみんなが楽しみにしてきた祭りで、ピーヒャラ ピーヒャラ と鳴り響く澄んだ音色は、私たち日本人の心に染み込んだ 暮らしの一部として存在してきました。
ときには、気を駆り立てて祭りを盛り上げ、ときには、さまざまな情緒をしっとりと歌い上げる。
篠笛の奏でるその時間は、庶民の暮らしに欠かせない、小さな幸せのひとときだったのではないでしょうか。

私たち大塚竹管楽器の笛師は、その小さな幸せのひとときを守るため、一本一本 正直に篠笛に向き合っています。
その年一番と思える篠竹を買い付け、全国各地に伝わる音色を大切にし、受け継がれてきた技術によって篠笛を丁寧に仕上げていきます。
私たちには、今、残したい音色があり、そして伝えたい伝統文化があります。
竹を知りつくし、音を知りつくし、一本一本 丁寧に篠笛作りに取り組む職人の想いがそこにあります。
江戸末期より受け継がれてきた手仕事 獅子田の篠笛は、小さな幸せのひとときをお届けします。